院長の知恵袋

日焼け

  • 2014.7.12

 日焼けとは、メラニンの保護能力を超えた日光(その中でも特に紫外線)の過剰照射によって皮膚が焼けることをいい、深度Ⅰ~Ⅱ度のヤケドの一種です。

 また紫外線はUVA(長波長紫外線)、UVB(中波長紫外線)、UVC(短波長紫外線)の三つに分けられます。ちなみにこの中のUVCだけは大気層で吸収されるため、地表には到達はしません。

 そして一口に日焼けと言っても、この現象は2種類あります。一つはUVBが真皮にまで達すると毛細血管が防衛反応を起こし充血することによって肌が赤くなり痛みを発症させるサンバーン(Sunburn)、サンバーンにおいてこの武ウエイ反応の許容量を超えると皮膚の細胞組織が傷つき、発熱、水泡、痛みが起きますがこれを医学的に「日光皮膚炎」と言います。もう一つはサンバーンが起こった後にUVAがメラノサイトに働きかけてメラニン色素が沈着して肌が黒く(実際は褐色)なるサンタン(Suntan)です。サンタンは痛み起こしませんが、シワ、タルミの原因となります。

 かつては健康の象徴の様に思われていた日焼けによる褐色の肌ですが、近年では医学的見地から日焼けは皮膚を傷めつけ、皮膚ガンや白内障を発症、誘発させるとして極力避けるべきとされています。

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